・ 良い土のための3つの指針
有機農業の基本は土づくりと言われます。健全でバランスの良い土。言葉でいうのはたやすいことですが、具体的にはどのような土が健全で、バランスが良いのでしょう。なんとなく有機物が入っているから健全、土がふかふかだからいい土などのイメージがありますが、有機物を入れれば何でもいいのかというとそうではありません。
いい土とは、見たり触ったりしてある程度のことがわかるという人がいますが、実際にはそういった印象ではなく、数値で確かめることが必要です。自分の畑の土を数値化し、足りないものを足し多いものを減らしていく。土は日々変わっていくものですが、そのデータを蓄積していけば土づくりの方向が見えてくるでしょう。
土づくりをするにはまず、自分の畑の土を知ることから。そのために必要なのが「物理性」「生物性」「化学性」を知ることです。土壌のバランスはこの3つのうち、どれが欠けてもよい土とは言えません。また、有機質肥料とはどのようなものがあり、何を使えばいいのか。それぞれについて見ていきましょう。