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最初の一年間は無収入でも食べていけるくらいの蓄えがあること。夫婦二人で就農する場合は1,000万円程度の貯蓄があれば安心といわれます。また就農前の研修先の選択も大切です。研修後、そのままその地域で農業ができるところ。そんなところを選択すると研修後の土地探し等の心配がありません。
大きな夢を抱いて農業を始めたのはいいけれど、自力で土地を探し、さらに売り先を探す過程であきらめてしまう就農者は数限りなく存在します。耕作放棄地はたくさんあれど、農地を見知らぬ人間に貸す人などほとんどいないと言っていいでしょう。

地域で信頼を獲得することがまず先決。土地探しのハードルはかなり高いのです。売り先を見つけいい土地も借りられたけれども、地域に受け入れられず、最終的に辞めてしまう就農者もいます。ではどのようなことに気をつければよいのでしょうか。
「他に仕事がないから農業をやろう」。この程度の決意で農業を営むのは難しいでしょう。農業という仕事は、9時から5時まで働けばおしまいという仕事ではありません。やればやるほどいい作物が収穫できますが、手を抜けばそれなりのものしかできないものです。
自分を律しながら仕事をしていく心構えが大切です。農業は食糧を生産する尊い仕事ですが、日々土と向き合い地道な努力を続けなければならない仕事でもあります。
それらの努力を全く苦にせず、かえって面白いと思う人もいます。農業とは単に作物を生産するだけの仕事ではありません。
売上を伸ばすためには消費者のニーズをいち早くつかむ必要があり(マーケティング)、自分の作物の付加価値を考え(ブランディング)、さらに技術向上のためには生物学や数学、気象学などの知識も必要です。

自分の経験を最大限に生かし、アレンジできる柔軟な思考を持った人。自然のなかで働くことに大きな喜びを見出し、すべて自分の責任で仕事ができることが楽しいという人は、農業に向いています。
農業を始めた人が一番困るのが「作物の販売先」です。JAは小口の取引をしてくれないところが多く、そうなると出荷先がなくなってしまいます。理想は研修後、そのまま地域に定着し売り先が確保されること。それがかなわなかった場合の手段として、「産直セット」の販売があります。
このセットは「できた野菜を何種類か詰め合わせて宅急便などで直送する」もので、買い手・作り手にとってどちらにもメリットのある商品です。相場に左右され安定収入が難しい野菜づくりですが、産直セットであれば、相場に左右されない現金収入の道を確保できます。また野菜の評価を率直に聞くことができたり、栽培情報を直接伝えられるというメリットもあります。
そのほかには、昨今人気の直売所も大きな売り先になる可能性を秘めています。直売所への出荷は各地域でルールがありますが、マーケティング能力が必要とされます。やりがいを感じられる仕事になるでしょう。
夫が農業を行い、妻がパンやピザを焼き、野菜とパンのセットを販売して成功した例もあります。こういった農産加工品も消費者にとっては魅力のひとつ。自分たちの持っている資源を洗い出し、何ができるのか考えてみましょう。

半年から一年間研修し、農業技術を学びとったと考えるのは少し早急かもしれません。平地の野菜栽培で、例えば関東近県ならば大根は年2作しかできません。春と秋では様子が違いますから、実質は年一回の経験しかできないのです。その経験のなかでは、種のまき方と畝の立て方程度しか学びとれていないもの。
研修後も側にいる仲間があれこれ教えてくれればいいのですが、そういった地域に就農できなかった場合は、技術の習得が非常に難しくなります。そして技術を確立する前に、蓄えがなくなり、農業をあきらめざるを得なくなる可能性もあるのです。
新規就農で成功するには、
- 「農業」という仕事が大好き。
- 研修後も定住できて売り先が確保できるところを見つけ、そのままその地域に定住した。
- 有機農業に取り組む仲間が側にいて相談できる。
- 科学的な知識を習得し、自分の畑の状態をきちんと知ることが必要だと考えている。
- 地域の集まりには必ず顔を出し、ご近所に挨拶は欠かさない。
- 十分な蓄えを準備してからスタートしたので、なんとか大丈夫そう。
- 妻が子育ての合間にジャムを作ったり、パンを焼いたり。
- 販売してみたら評判がよくて、もう少したくさん作ろうかと思っている
このような成功を収めている新規就農農者は存在します。彼らの特徴は「楽しんで農業をやっていること」。好きでなくては続きません。成功する条件はどんな仕事でも同じ「好きだから」という一言に尽きるのではないでしょうか。
農業に取り組もうと思う理由、それは人それぞれです。キーワードは自然だったり、エコだったり。ビジネスチャンスだったり。昨今の新規就農希望者はインターネットでじゅうぶんな調査をし、研修先などの選択をすることが可能です。しかし、自分の手に余るほどの情報を抱えてみても、それらは参考にしかなりません。成功するかどうかは自分がいかに努力するかにかかっています。
同じ志をもって農業に取り組む農業者のWEB上で情報交換の場になれば・・・。
【ほんものの食べものくらぶ】ではそんなことを考えています。ほんものの食べものを軸にしたネットワークの仲間になりませんか。そして、農業で豊かな暮らしを作っていきましょう。




