トップページ | 有機農業の基本と技術 | 土づくりは有機農業の基本 〜土の物理性〜
有機農業の基本は土づくりと言われます。健全でバランスの良い土。言葉でいうのはたやすいことですが、具体的にはどのような土が健全でありバランスが良いのでしょう。
なんとなく有機物が入っているから健全、土がふかふかだからいい土等々のイメージがありますが、有機物を入れれば何でもいいのかというと、それは違います。

土づくりはまず、自分の畑の土を知ることからスタートします。
いい土とは、見たり触ったりしてもある程度のことがわかるものですが、実際にはそういった印象ではなく、数値で確かめることが必要です。自分の畑の土を数値化し、足りないものを足し多いものを減らしていく。土は日々変わっていくものですが、そのデータを蓄積していけば土づくりの方向が見えてくるでしょう。ではまず、何から調べればよいのでしょうか。
まず、物理性。次に生物性、そして化学性。土壌のバランスはこの3つのうち、どれが欠けてもよい土とは言えません。それぞれが何を示すのかを見ていきましょう。
また、有機JAS認証のシールを貼って販売されているもの=無農薬ではありません。
土の物理的性質は、土を構成する固体(腐植や土の粒子など)・液体(土壌中に含まれている水分)・気体(土壌中に含まれている空気)を数値的に見ることで知ることができます。これらはそれぞれ固相、液相・気相と呼ばれます。
それぞれの数字は土壌三相分布といい、一般的に作物が生育しやすい土壌三相分布は、固相率・約40%、液相率・約30%、気相率・約30%といわれています。

三相分布が適度な数値になっており、水はけがよく肥料保持力もある土が理想ですが、最初からそのような土になっているところはあまりありません。まず自分の畑の土の三相分布を計ってみましょう。
- 気相=土壌中に含まれる空気の層
- 固相=土壌中の固形物の層
- 液相=土壌中に含まれる水分の層
- 気相の割合が高い土=乾きやすく保肥力のない土
- 固相の割合が高い土=水はけが悪い土
- 液相の割合が高い土=水はけが悪い土
団粒構造とは、土の中にある小さな土の単位が小さな団子状の塊になっていることです。もともと土は岩石や粘土、微生物が分解した有機物(腐植)や微生物などの小さな物質で構成されています。
これらが微生物の力などで少しずつ集まり、それらの塊がさらに結びついて大きな塊になり、それぞれの塊の間に空気の層が適度にできてきます。こういう状態の土を団粒構造化された土といいます。これに対して土壌粒子がバラバラの状態のものを単粒構造と呼びます。
団粒構造の土を作るには、微生物層が豊かであることが前提です。微生物と腐植がつないでできた団粒は、水分などでも壊れない構造になっており、土壌中に適度な空隙をつくることから、植物の根に適度な酸素を供給することができます。この結果、作物の生育が良くなることが知られています。




